switchインタビュー総集編
蜷川実花×渋谷慶一郎 がオモシロかった。
ハードディスクの故障も、小さい死のひとつ。



日本人は、何でもかんでも飛び付いて、
いち早く取り入れようとする、
せっかちな国民なのだろうか。
一方的に「突っ走る」ことが取り柄なのかな。
あんまり考えないのか。
模範があり既知の場合はうまくいく。
明治維新での西洋システムの導入。
戦後復興でのアメリカシステムの導入。
模範なく未知の場合は失敗する。
太平洋戦争での戦線拡大と敗戦。
戦後復興での都市化と少子化
少し落ち着いて周りを見渡す位で丁度良いのだろう。


模範を導入するときも、完全コピーせず、
表面的、形式的なコピーにとどまる。
本質は変わらないまま。
導入したものは変性亜種。
ある意味そこが面白いのか。


イノベーションを起こす方法。
失業した秀才×異分野
戦前の航空機設計士×自動車
NASAの研究者×金融
三洋電機の研究者×西松屋チェーン


イノベーションを潰す方法。
画一化された個人。
硬直化した組織。


個人が個性を失う。
お上が、個人を集団としてまとめて扱うことが容易になる。
集団の文化が画一化される。
個人が個性を失う。
以下、無限連鎖。


個人が個性を失うのはどうしてだろうか。
幼少期より青年まで、
似通った環境で育ったからだろうか。
画一化された学校教育が原因だろうか。





2014年8月15日(金)放送
終戦から69年 美輪明宏さんに聞く
半世紀以上にわたって、その高い芸術性で多くのファンの心をつかんできた美輪明宏さん。実は美輪さん、10歳の時に長崎で被爆した、戦争の語り部でもあります。文化も人間性も破壊する戦争の悲惨を知る美輪さんに大越キャスターが聞きました。



「8月9日そして15日前後の記憶からお話いただけませんか」


夏休みでございましてね(自宅の)2階におりまして
宿題の絵を描いておりました


絵が仕上がりまして10時すぎでしたか11時近く
もう雲ひとつ無いよいお天気で
気分良く絵を描きまして
絵の仕上がりを窓のところに置きましてね
後ろへずうっと下がった途端でしたね


マグネシウムを100万個くらい焚いたような光ですね
こんないい天気に雷と思うか思わないか
それくらいの瞬間です
一瞬ね 世界中の音が ”ぴしゃ” っと
止まった感じになるのですね
その次にドーンと 今度は世界中の音を
全部集めたようなものすごい轟音でした


親子の死体はね 不思議に
本当にヨイトマケの唄ではありませんけど
必ず子どもをおなかの下にしっかり
こうだき抱えて 上に覆いかぶさって
”我が身は焼け焦げても子どもだけは助けたい”と
しっかり抱いて 上に覆いかぶさっている
もう ほとんどの親子の死体は
男親も女親も みなさんそうでした



「長崎の多様な文化」


長崎という国は
東京よりも上海のほうが近うございますでしょう
当時の上海は世界の国際都市で
学校や幼稚園でも隣にシャー君とかキム君がいて
隣でずっと一緒に勉強していますから
人種差別というのは知らなかったんです
東京に出てきて初めて人種差別を知ったんです


”東京ってなんて野蛮な時代遅れで
田舎なんだろう”と思いましたけれども
三島由紀夫さんが ”君は東京をのんでかかっている生意気だ
九州の山猿のくせにどうしてだ”と言うから
”東京なんて野蛮なもので長崎は450年の歴史があって”
”外国との取引がグローバルなんですよ”という話で
人種差別は無かったのです
文化の差別もありません


「豊に育ててくれたいろいろな文化が灰塵に帰してしまう戦争
いま思うと どんな思いがしますか」


だから頭の悪い方に
権力を持たせることの恐ろしさですね
軍人が文化を”軟弱である女々しい”と
三味線のお師匠さんが三味線を弾いていた
慰問に行くために弾いていらしたんです
"男が戦時下に三味線を弾くとは貴様はおかまか"と言って
たたき折られ殴られて"銃を持て"と
バイオリン"これも敵性音楽である"と
"バイオリンという言葉は使ってはならぬ"と
では"何て言ったらいいのですか?"と
しばらく考えて
"ひょうたん型糸こすり器と言えば"と
まじめに言っていたのです
いまは大笑いですけれど
その時は大まじめにそう言っていたんです


うちに"さんちゃん"というボーイさんがおりまして
絵描きになりたかった人で
その人に召集令状がきましてね
出征兵士で駅まで送りに行ったんです
蒸気機関車だからパーっと蒸気が出て
もう出発する動き始めるかとなったら
それまで一番後ろで小さくなってご挨拶していた
小さなお母様が
どこにあんな力があったかと思うのですけれども
私たちをパーッと突き飛ばして
いきなり息子さんの足下に"がっ"と
しがみついたのです
そして"死ぬなよどげんことあっても
死なないで帰ってこい"と
私たちは唖然としていたんですけど
そこへ憲兵みないな腕章を着けたのが何人か立って
1人が"貴様"とそばへ寄って
襟首をつかんでパーっと放り投げたのです
後ろの鉄柱で眉間を打たれて
血が噴き出てきちゃって
私は"さんちゃん"を見たら
あの顔は一生私忘れません気の毒で
ものすごい目で母親を見ていて
そのまま汽車が出て行った
"さんちゃん"は戦死しました
自分が最後に見た母親の姿が
血だらけで乱暴された姿だったわけですから
どんな思いをしたのだろうと思います



「無意識に画一化」


機能性 利便性 経済性だけのマンション
無機質でがらんとしたガラスと鉄とコンクリート
いま流行っている建物がありますでしょう
マンションも 日本中そういう建物
音楽までが無機質で
モノクロになっちゃったんです
いまはメロディがないんです
ほとんどノイズに近いのです
強弱がないんですよ
歌詞は短くても文学的にセレクトされた
美しい言葉ではなくて ツイッターなのです
背広も昔は紺だったのです
いまはみんな黒です
靴も黒 カバンも黒 女性も黒づくめ
生命を持っていきいきと生きている植物で
黒い花や黒い葉っぱは無いのです
闇の色 陰の色 悲しみの色 凶悪な色 魔物の色ですから
これをカラフルにして
ソフトカラー パステルカラーにしましょうと
言い続けていたんです



「本当の意味であのときの痛みを
日本の社会が無かったことのように
あるいは忘れてしまって」


これは大和心に背くと思います
侍魂じゃありません
侍というものは是は是とし否は否とし
謝るべきところはきっちりと謝って
それが男というものだし大和桜というもの
大和というのは"大きな和"と書きます
日本の象徴する言葉です 大きな和やか
これはおまえはダメ お前だけはこっちに来い
それじゃなくて
男も来い 女も来い 醜い人も 綺麗な人も 病人も
みんな何人でもいいんだと
来い来い来いと大きく懐に抱え込む
それがやはり大人(たいじん)大きな人 大和心だと思う
それでこそ世界に尊敬される


平和とは"異なる文化や生き方を認めること"


「大事にしていくものが、僕は、少しわかったような気がして、
美輪さんと僕は違う人間だけれども、
違う人間ということをお互いに分かっていれば
分かり合えるし、好きになり合えるし
なんか記者上がりだから、言葉が貧困なんですけれども
ある種、多様性というのを受け入れることが大切なんだなと
今日はすごく思いました。ありがとうございました」


ごきげんよう