https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201013/k10012661501000.html

 

12日、JR横浜駅とその周辺で異臭がするという通報が相次ぎ、横浜市が消防で採取された空気を分析した結果、ガソリンなどに含まれる化学物質が通常の大気中よりも高い濃度で検出されたことがわかりました。

 

JR横浜駅やその周辺では12日、「ガスのような臭いがする」といった通報が16件相次ぎ、横浜市保土ケ谷区にある消防の庁舎でも臭いがしたことから職員が外の空気を採取し、市の研究所で成分の分析が行われました。

 

これについて横浜市13日午後5時半から記者会見し、ガソリンなどに含まれるイソペンタンとペンタンが市内の通常の大気と比べて10倍以上の濃度で検出されたほか、ブタンも通常の3倍近い濃度で検出されたことを明らかにしました。

 

また木材を燃やした時などに発生するエチレンとアセチレンも通常の2倍以上の濃度で検出されたということです。

 

横浜市は現時点では健康に影響を及ぼすことはないとしています。

 

一方、こうした物質が高い濃度で検出された原因についてはわからないとしていて、市は、県や国と連携して原因を究明するための検証を進めたいとしています。

 

神奈川県ではことし6月以降、横須賀市三浦市などでも異臭がするという通報が相次いでいます。

 

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201016/k10012666961000.html

神奈川 横須賀の「異臭」 横浜と同じ物質が検出される

20201016 1828

神奈川県内で「異臭がする」という通報が相次いでいる問題で、県は、14横須賀市内で採取された空気を分析した結果、ガソリンなどに含まれるイソペンタンなどの物質が検出されたと発表しました。今月12日に横浜市内で採取された空気からも同じ物質が検出されていて、県は「一定の共通性が見られ、同じ原因である可能性は否定できない」としています。

神奈川県内では、ことし6月以降、横須賀市横浜市などで異臭がするという通報が相次ぎ、県や横浜市が原因の究明を進めています。

 

16日は、横須賀市内で14日採取された空気の分析結果を県が発表し、ガソリンなどに含まれるイソペンタンやペンタン、それにブタンが通常の7倍から14倍の濃度で検出されたということです。

 

県によりますと、いずれも毒性が低い物質で濃度も高くないことから、健康に影響はないということです。

 

県内では、今月12日に横浜市内で採取された空気からもイソペンタンやペンタンが検出されていて、県の担当者は「一定の共通性が見られ、同じ原因である可能性は否定できない」としています。

 

県では15日、横須賀市内で採取された空気などを使ってさらに幅広い物質を対象とした分析を行い、原因の究明につなげたいとしています。

 

県の担当者は「今回、検出された物質は、ありふれたものでこれだけで原因を特定するのは難しい。消防や海上保安庁とも連携し、さらに調査を進めたい」と話していました。

黒岩知事「原因の特定急ぐ」

神奈川県内で「異臭がする」という通報が相次いでいる問題について、黒岩知事は、16日の定例会見で「原因が分からず不安を感じている方も多いと思うので、まずは原因の特定を急ぎたい。インターネット上などでは地震の前兆ではないかなどと不安をあおるようなうわさもあるが、判明したことはきちんと伝えるので、不確かな情報に惑わされないようにしてほしい」と述べました。

横浜市長 空気の採取機材を鉄道会社などにも配備

神奈川県内で「異臭がする」という通報が相次いでいることを受け、横浜市の林文子市長は、現在、市役所や消防局の本庁舎など4か所に配備されているサンプルの空気を採取する機材について、市内のすべての区の消防署と横浜駅に乗り入れている、5つの鉄道会社に新たに配備する考えを示しました。

 

そのうえで、林市長は「関係機関と連携しながら原因究明に取り組んでいく。市民は不安だと思うが、しっかりやっていくので必要以上に心配しないようお願いしたい」と述べました。